「プロモ未来ラボ」研究員ブログ

「プロモ未来ラボ」では、所属研究員たちが「気になる」・「知りたい」・
「注目している」ことを自ら取材・体験し、レポートしていきます。

形も解き方も“唯一無二”のパズル

2019年8月6日

 先日、立ち寄った書店で『はずる』というものを見つけました。はずすパズルで『はずる』。その名前の通り、複数の組み合わさったパーツを「はずすこと」、そしてそれを「もとに戻すこと」をミッションとした立体パズルです。日本の玩具メーカー「ハナヤマ」が販売しています。私は普段からパズルに馴染みがあるわけではないのですが、この『はずる』はどれもオシャレで個性に溢れ、インテリアの一部にもなりそうな形をしていたため、興味を惹かれて思わず手に取りました。

 手に取った『はずる』のパッケージにはそれぞれ考案者が記載されていたのですが、その内容をみてビックリ。なんと考案者の方は、国籍も職業も様々だったのです!アメリカ出身のプログラマー、オランダ出身の科学者、ロシア出身の博物館の準研究員……なぜこのような方々のアイデアと出会うことができるのでしょうか。気になって調べてみると、年に1度、世界中のパズル愛好家が集まって開かれる会合があり、そこに参加することで各国の参加者のアイデアや試作品を見ているそう。因みに『はずる』は日本国内よりも海外市場の方が大きく、世界50か国以上で販売されてきたとのことで、海外の方からアイデアが出てくるのも納得です。

 このような会合などで得るアイデアは毎年数百にのぼりますが、その中から商品化されるのは僅か3点程度で、中には商品化までに数年かかるものもあるのだそう。時間がかかる理由のひとつは、「別解」を潰す作業があるから。『はずる』は必ず解き方が1つになるように、こだわって作られているのです。様々なバックグラウンドを持った愛好家のアイデアを取り入れ、1つの解しか持たないパズルを作ることによって、パズルとしての面白さはもちろん、見た目も楽しい唯一無二のパズルになっているのだと感心しました。

 2019年6月にリリースされた新作『キャストスライダー』を含め、現在『はずる』は約60種あります。梅雨も明け、茹だるような暑さが続く今日この頃。外に出て体を動かすのが億劫な日は、お気に入りの『はずる』をお供に、涼しい場所で頭を動かすのもいいかもしれません。

アメリカのパズル作家さんとオランダのパズル作家さんがデザインした『 キャストマーブル 』。一見パズルには見えない、オシャレな形をしています。
2019年6月にリリースされた新作『キャストスライダー』。

「プロモ未来ラボ」 研究員:ひらりー